アーユルヴェーダ講座<ドーシャバランスを保つための食事>

こんにちは
今回はアーユルヴェーダ講座第四弾、ドーシャバランスを保つための食生活について解説します。

アーユルヴェーダにおける食は、ドーシャバランスを左右するとても大事な要因の一つなので、様々なルールがあるのですが、個人的に食事は楽しむものだと考えているので、そのルールに囚われ過ぎず、身体の調子が良くない時の参考に・・・ぐらいに留めているぐらいが良いのではないかと思います。

ただ、対処法を知っていると少しの不調はすぐに回復できるようになるので便利ですよ。

なお、第一弾、第二弾、第三弾で解説した内容をもう一度ご覧になりたい方は、下記をご覧ください。
●アーユルヴェーダとは何か?分かりやすく説明すると・・・
●アーユルヴェーダの中で提唱されている身体と心を支えるエネルギーとは?
●体の中で起こるそれぞれのドーシャ(ヴァータ・ピッタ・カパ、ラジャス、タマス、)連鎖
●ドーシャのバランスを左右するアグニとは?
●3つの体質(ヴァータ体質、ピッタ体質、カパ体質)の特徴
●生活の中でドーシャのバランスを揺るがせてしまう要因

アーユルヴェーダが考える、身体の中での食物の働き

まず食事において最も重要となる「アグニ」についておさらいしておきます。アグニは食物の消化と代謝の役割を担ういわば酵素の働きをするものでしたね。

それではそれを踏まえてまず基本的な流れですが、食べ物が口から身体の中に入ると、アグニによって消化代謝が起こり、組織要素が生成され、同時にマラという老廃物や、オージャスという活力素が作り出されるというステップとなります。

この流れをもっと具体的に説明しますと、
食べ物が口から身体の中に入ると、ラサ(味)を発生させて、ドーシャ作用消化が始まります。そして胃腸において作用し(薬力源・ヴィールヤ)消化(ジャータラ・アグニ)されると、消化後の味(ヴィパーカ)を持つようになります。そしてそれがまた体内のドーシャバランスを変えていくのです。どの味がどのドーシャに作用するか?は、後でご説明しますね。

そしてそこから、食物はブータ・アグニ(肝臓)によって消化され、ラサ(血漿)になります。そして、ダートゥ・アグニ(各組織要素)によって順番に消化されていくのです。
<体内の13種のアグニ>
 ・ジャータラ・アグニ(胃腸)
 ・ブータ・アグニ(肝臓/5種類)
 ・ダートゥ・アグニ(各組織要素/7種類)

ラサ(血漿)は、ダートゥアグニの始発です。
ダートゥアグニは、血漿、血液、筋肉、脂肪、骨、骨髄・神経、生殖器の順番に働き、それぞれの組織要素と次の組織要素の原料を生成していきます。またその間には、汗や爪、髪、体毛、粘液、目・皮膚・大便内の油生物などを表すマラという老廃物や、オージャスという活力素も少しづつ生成されていくのです。

しかし、これらのアグ二が正常に働かなくないと、アーマという毒素が生成されてそれが病気を引き起こしてしまいます。
つまりアグ二の働きを正常に保つために、何を食べるかが大変重要になるのです。

また、自分のアグニ、つまり消化能力を強くすることが身体を丈夫にすることに繋がります。
消化能力の低下を示す身体の変化が2つあります。その一つは、です。舌の側面に歯などで傷がついてしまっていたら、それは消化不良のサインです。
もうひとつは、消化中の痛みです。食べてすぐの痛みはカパ、食べてから2~4時間前後の痛みはピッタ、食後少し経ってからの痛みはヴァータのアンバランスを示していることが多いです。

ドーシャをバランスをする食べ物を選ぶために知っておくべき「6味と6性質」

それでは、アグニを健全に働かせて、ラマやオージャスを生成するにはどのようなものを食べればよいのか?

それを知る上でまず認識しなければならないのが6味です。甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味、その味自体がドーシャバランスに影響すると言われています。

具体的な特徴としては、
【甘味】
●消化後の味(ヴィパーカ):甘味
●ドーシャへの作用:ヴァータを減らす、ピッタを減らす、カパを増やす
●具体的な食物:米、小麦、牛乳、砂糖、ココナッツ、かぼちゃの種
●特徴:肌色、髪、感覚、オージャスのためによい生命活動を活発にする

【酸味】
●消化後の味(ヴィパーカ):酸味
●ドーシャへの作用:ヴァータを減らす、ピッタを増やす、カパを増やす
●具体的な食物:酢、梅干し、チーズ、ヨーグルト、
●特徴:アグニを刺激する、心臓に良い、イライラさせる

【塩味】
●消化後の味(ヴィパーカ):甘味
●ドーシャへの作用:ヴァータを減らす、ピッタを増やす、カパの増やす
●具体的な食物:塩、漬物、醤油
●特徴:潤滑液の量を増やし、発汗させる、味覚改善に役立つ

【辛味】
●消化後の味(ヴィパーカ):辛味
●ドーシャへの作用:ヴァータを増やす、ピッタを増やす、カパの減らす
●具体的な食物:生姜、胡椒、わさび、香辛料、玉ねぎ
●特徴:食べ物の湿気を乾かす、固い塊を分解し通路を広げる

【苦味】
●消化後の味(ヴィパーカ):辛味
●ドーシャへの作用:ヴァータを増やす、ピッタを減らす、カパの減らす
●具体的な食物:ほうれん草、人参、ピーマン、ニガウリ、
●特徴:脂肪、筋肉、便・尿から水分をなくす、くちの中を綺麗にするが味覚を損なう

【渋味】
●消化後の味(ヴィパーカ):辛味
●ドーシャへの作用:ヴァータを増やす、ピッタを減らす、カパの減らす
●具体的な食物:豆類、渋柿、緑茶、うるし、ザクロ
●特徴:血液を綺麗にする、潰瘍回復を促す、水分と脂肪を乾かす、消化されていない食物の消化を妨げる

上記の特徴を活かして食物を選ぶことで、ドーシャバランスを調整することができます。

また、食物の性質もドーシャバランスに影響します。

具体的に言うと、

【重性】
●食物例:チーズ、ヨーグルト、小麦
●ドーシャへの作用:ヴァータを減らす、ピッタを減らす、カパを増やす

【軽性】
●食物例:大麦、ほうれん草、コーン、りんご
●ドーシャへの作用:ヴァータを増やす、ピッタを増やす、カパを減らす

【油性】
●食物例:乳製品、油、油性食品
●ドーシャへの作用:ヴァータを減らす、ピッタを減らす、カパを増やす

【乾性】
●食物例:大麦、コーン、じゃがいも、豆類
●ドーシャへの作用:ヴァータを増やす、ピッタを増やす、カパを減らす

【熱性】
●食物例:温かい飲物、スパイス類
●ドーシャへの作用:ヴァータを減らす、ピッタを増やす、カパを減らす

【冷性】
●食物例:冷たい飲物、緑黄野菜、きゅうり
●ドーシャへの作用:ヴァータを増やす、ピッタを減らす、カパを増やす

同じ性質のものが同じ性質のものを増やし、反対の性質のものが反対の性質のものを減らすと考えられていますので、その時のドーシャと反対の性質の食物を選ぶ必要があるということになります。

なお、6味、6性質の法則の例外としてはちみつがあり、はちみつは甘いがカパを減らし、加熱すると酵素の働きを弱め、アーマをためてしまうと言われています。

ドーシャバランスを保つために食生活で気をつけるべきあれこれ

今どのドーシャバランスは崩れていて、身体はどのような味、性質のものを求めているのか、落ち着いた気持ちで自分の身体に問いかけると自然と食べるべきものが分かってきます。

ここからは、アグニを正常に働かせてオージャスを増やすべく、食生活全般で気をつけることまとめます。

・アーユルヴェーダでは、食物は薬として身体だけでなく、心にも影響すると考えられています。辛い食品は心のドーシャであるラジャス(動性)を高め攻撃的にしたり、インスタント食品タマス(惰性)を高め怠惰にしたりするので、摂取しすぎないようにしましょう。
・食前に「いただきます」と言い、快適な環境で落ち着いて食事を取ることでサットヴァ(純粋性)を高めましょう。
腹八分を心がけましょう。
規則正しい時間に食べましょう。
・ランチを主にして、夕食は控えめが理想です。
・嫌いなもの、食べたくないものは食べないでOKです。
冷たい水はアーマを発生させるので控えましょう。
・感動、怒り、心配、驚きなどの感情の時はアグニの働きを妨げるので食べない方がよいです。
・生煮え、沸すぎ、焦げたものは控えるましょう
・熟していない、熟しすぎのものは控えましょう。
・満腹感を覚えたら、食べるのをやめましょう。
・胃が空になってから、次の食事を摂るようにしましょう。
消化時間の異なるものを組み合わせて食べると、消化組織に負担がかかりアグニが失われます。

<よくない組み合わせの一般的なルール>
・エネルギー性質の異なる食べ物は一緒に食べてはいけない
EX:冷やす性質を持つミルクと熱くする魚や肉
・生ものと調理されたものを一緒に食べてはいけない
・果物と他の食べ物を一緒に食べてはいけない
・ミルクとヨーグルトは一緒に食べてはいけない
・種類の異なるタンパク質を一緒に食べてはいけない
EX:卵とチーズなど

<食べ合わせに悪い組み合わせ>
●牛乳
バナナ、大根、魚、肉、メロン、酸っぱいフルーツ、パン、ヨーグルト
●メロン
穀物、揚げ物、乳製品
●でんぷん
卵、乳製品、フルーツ全般
●じゃがいも・なす・トマト
ヨーグルト、牛乳、メロン、きゅうり
●温かい飲物
肉、魚、マンゴー、チーズ
●卵
乳製品、ヨーグルト、メロン、魚、バナナ
●コーン
なつめ、干しぶどう、バナナ
●レモン
ヨーグルト、牛乳、きゅうり、トマト
●フルーツ
他のあらゆる食物

ただし、味、エネルギー、性質のことなるたべものでも、お鍋で一緒に煮込むとその欠点は大幅に改善されます。

今回のアーユルヴェーダ講座は以上です。
ぜひ生活の中で参考にしてみてください!

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